おやじ夜空を見上げる
10月に入って7,8月に感じてた異常な暑さが一気に引いてもう季節が変わったんだなって強く感じます。
とは言えまだまだ家の中では半そで短パンで過ごしています。
嫁さん曰く「すね毛剃れば1万歩…いや10億歩譲って少年のそれで通用するけど、全然すね毛あるからズボンはいて!」
何故9億9999万足した…
100歩だけでいいのに。もうこれを書いてる時点でメンタルは崩壊しそう。
昨日、と言っても今日なんだけど深夜に友人から電話がきた。
もうかれこれ5年間くらいの付き合いになる奴だ。
ビーバーに似てるから〝ビ―・バー男〟にしよう
バー男「最近どうよ」
僕「とつとつ過ぎて草生えるんだが」
バー男「もう先が考えられなくてだな。近しい考えを持つお前に電話したってわけだ」
彼との出会いはmixiのコミュニティ。
僕は昔音楽をやっていて、その共通のコミュで知り合ったのがバー男。
3年間くらい一緒にバンドやってバンドが解散したら僕は引退して彼はつづけた。
その時点でお互いが別々の道に言った訳なんだけど、働いてた環境とか考え方が似てて定期的に連絡はとっていた。
僕のバンドはお世辞にも売れる事はなく、メンバー同士の不仲で解散した為今でも連絡を取り合うバー男は今となってはとても自分と近しい存在だったんだなって思った。
ただ…
こいつは女癖が悪い。完全に友人であり悪友でもある。
バンドしてた時もこいつの女遊びが解散のきっかけを作ったとも言える。
だったら何でそんなのとつるんでるんだと思うかもしれないんだけどなんていうのかなー
波長があう人ってみんな居ませんか?
こいつと話してるとある程度考えがわかるし自分と同じ考えだから楽って言う感じ?
奴はまさにそれなんです。考えが似てるから楽なんですよね。
そんなバー男。もういい年だからバンドを最後にしようと考えていると相談してきまし
た。そこで彼は僕にこう言って来たのです。
「最後にやんね?」
うん。
とっても悩んだよね。
正直音楽嫌いになって辞めたわけではなかったからね。
ただバー男と僕には今となってはとても超えられない壁がある。
独り身と所帯持ち。
やっぱり独り身の時は自分の好き勝手が出来たからやりたい事も全力でやってたけど今はそんなことしたら終わる。
一人の親として責任を持ったからこそ嬉しいけどそれを素直にやる!とは言えなかった。
奥さんには昔、またバンドやりたいんだよねってぼそっと言った事があって、その時は〝夢なんだったらやりな〟って言ってくれた事があった。(奥さん有能過ぎて辛い)
でも現実を見ちゃって思う事はそのバンドやりたいのレベルがどこで満足するかで変わってくるんだなって。
バー男が目指してるのは収入も入って仕事はバンド1本でのし上がっていくって感じ。
でも今の僕にはそれは出来ない。そう思ってるだけかもしれないけど全てを捨てる勇気が無くなっていた。
心地いい距離感を持っていたはずがそう考える事が出来なくなった瞬間を僕は強くその時感じた。
「ちょっとまだわかんねーなー」
こんな曖昧な感じで話を終わらせた。
昔はバンドで成功するってのが夢で夢の為にある程度の事はするって覚悟を決めていた。
でも気付いたらそれが出来なくなっていた。
夢を追い続ける事はとっても難しくて、現実に叶えてる奴って必ず何かを捨ててる。
何かを手に入れる事は何かを捨てる事。でも捨てる事が出来なくなってしまう物もある。
芸能界もそうだけど裏を見るとその汚さが嫌になる。それを嫌と思わない奴だけが生き残れる場所だと僕は思う。
バー男に対する返事どうしよう。
そんな解答に悩む僕に吹いてくる午前3時の風は秋風にしては冷たかった。